作中の時系列としてはこの後にオマケの話がありますが、祝言を挙げた(結婚した)ので、ここで一区切りです。
まずはここまでお付き合いくださり、ありがとうございます。
最初と最後あたりのくだりは、冥土が書いた『贋作 里見八犬伝』が現在の世にまで伝わって、
そして「伏 鉄砲娘の捕り物帖」という映画ができたよという、そういうメタ的構造だったらいいなということでございます。
マクロスの初代以外は劇中劇という裏設定みたいなものです(違うか)。
この作品を書いていた当時も、それから9年近く時間が経っても、同じことを考えています。
それは自分で書いたこのお話の全否定なのですが、
正直なところ、信乃という伏は真っ当に幸せになっちゃいけないし、
せめてもの慈悲として浜路に狩られて死んでいくべきだと。
もしも生き抜く道になったとしても、新たな伏となる子孫を残しては絶対にいけないと思っています。
人から生珠を奪い取って食らうことが生きていく上で必要不可欠なことではなく、
番いなり大切にしたい何かを見つけることで(どうにか)生きていくことができるのならば、
つまり人恋しさの穴を、浜路に出会う前に生珠を食って埋めていたのであれば、罪に対しての罰は受けるべきです。
だけど、信乃がどれだけ寂しく虚しく悔しい思いをして生きてきたかも映画の中で語られているから、
自分の考えの全否定として、逆に思いっきり幸せな話を書いてみたかったのです。
おかげさまで、pixiv掲載時にはかなりたくさんの方に読んでいただけた、幸せなお話群でした。
最後のオマケ1話も含めて、それに加えて幕間の話を加えて1冊の本にするつもりでしたが、
結局叶わないままです。
PrimeVideoで観られるのならば、また穴が空くほど見て、新しい思いつきが降ってきたらお話を書きたいですね。
それでは、ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
2013.1.29(pixivにて初公開)
2021.5.11(サイト再録)